ボドゲde遊ぶよ!! phase 8-8
シュピール'17:コスモス
★永遠の始まり(Das Fundament der Ewigkeit)
ゲームデザイン・M.リーネック、2~4人用、12歳以上、90分。
『大聖堂』『大聖堂:果てしなき世界』に続くK.フォレットの小説ボードゲームシリーズ第3弾。
カトリックとプロテスタントが影響力を争っていた16世紀のイギリス、フランス、スペイン、オランダで交易をし、有力人物の庇護を受け、権謀術数を尽くす。負けた方の宗派を信奉していると、国から追放されてしまうので、移り変わるパワーバランスから目を離してはいけない。
★インホテップ:新王朝(Imhotep - Eine neue Dynastie)
ゲームデザイン・P.ウォーカー・ハーディング、2~4人用、10歳以上、50分。
昨年のドイツ年間ゲーム大賞でノミネートされ、日本語版も発売されているピラミッド建築ゲームに拡張版が登場。両面印刷の場所ボードが5枚入っており、1000パターン以上の組み合わせができる。その中には市場、戦車、スカラベが登場し、ゲームに新しい戦略がもたらされる。
★アンドールの伝説:ボーナスボックス(Die Legenden von Andor - Die Bonus-Box)
ゲームデザイン・M.メンツェル、2~4人用、10歳以上、60~90分。プレイするためには基本セットが必要。
ファンタジー協力ゲーム『アンドールの伝説』発売5周年を記念して作られた拡張セット。ボーナスの伝説に新しい伝説2つ、イベントカードのほかに、さらにサウンドトラックCDが入っている。
★ゲーム・オブ・スローンズ・カタン(A Game of Thrones CATAN)
ゲームデザイン・K.トイバー&B.トイバー、3~4人用、12歳以上、75分。
アメリカのファンタジー小説をもとにしたテレビドラマシリーズと、人気ボードゲームがコラボ。英雄カードと160体以上のミニチュアが入っている限定版である。
城壁の夜警隊として日常業務をこなしつつ、警備隊を配備して敵の侵攻を防ごう。与えられた課題をうまく達成できたプレイヤーが新しいロード・コマンダーと呼ばれるのだ。
★木霊(Kodama)
ゲームデザイン・D.ソリス、2~5人用、8歳以上、30分。
木の精のために、魅力歩きを育てるタイル配置ゲーム。アクションフェイズゲームズ(アメリカ)から2016年に発売された作品のドイツ語版である。
プレイヤーは木の見張り番となって花・虫・キノコなどのタイルを配置し、種類に応じて得点する。また年の終わりに最も魅力的な木のところに木霊が移ってきて、その満足度に応じてほうびをもらう。美しい木を作ろう。
★花見小路(Hanamikoji)
ゲームデザイン・中山宏太、2人用、10歳以上、15分。
日本のボードゲーム創作サークル「高天原」の中山氏がデザインし、台湾のパブリッシャーEmperorS4から発売された2人用ボードゲームのドイツ語版。高級料亭の主人となり、7人の芸者を集めることを目指す。芸者を集めるには価値ある道具を集めなくてはならない。
★脱出:ザ・ゲーム オリエント急行殺人事件
(EXIT - Das Spiel - Der Tote im Orient-Express)
★脱出:ザ・ゲーム 謎解きの館
(EXIT - Das Spiel - Das Haus der Rätsel)
★脱出:ザ・ゲーム 沈んだ宝
(EXIT - Das Spiel - Der versunkene Schatz)
ゲームデザイン・I.ブラント&M.ブラント、1~4人用、10歳以上、45~90分。
ドイツ年間エキスパートゲーム大賞を受賞した協力謎解きゲームの第7~9弾。半年に3タイトルのペースで新作がリリースされているが、はたして日本語版は間に合うか? ゲームブック仕立ての『脱出:ザ・ブック 秘密の地下室(EXIT - Das Buch - Der Keller der Geheimnisse)』も同時発売。
横浜中華街にボードゲームショップ&プレイスペース「リゴレ」オープン
横浜中華街に9月1日、プレイスペース付きボードゲームショップ「リゴレ」がオープンする。JR京浜東北線石川町駅徒歩6分、平日13:00~22:00、土日祝13:00~23:00、月火休。
店名は「からかう」「いたずらする」「ぷっと笑う」という意味のフランス語"rigoler"から。
取り扱うのは初心者向けからゲーマー向けまで幅広い輸入ゲームとその日本語版、天九牌、象棋など中華街ならではの中国伝統ゲームなど。売り場には「はじめてのボードゲームコーナー」を設置し、プレイスペースで実際に遊んでもらい、面白ければ買うことができるようにする。
プレイスペースは18時を境に二部制になっており、それぞれフリータイムで平日1200円、土日祝1500円。最初から最後までいれば1時間あたり300円前後となる。平日は3名以上の利用で割引あり。
ショップやスペースを利用すると提携している中華料理店のサービスチケットがもらえたり、中華料理とゲームツアーが組まれたりするなど、中華街ならではのサービスも。どのお店が美味しいか分からなければ、店長のお薦めも教えてもらえる。食べて遊んで、遊んで食べて。中華街の新しい過ごし方の提案だ。
リゴレ
横浜市中区山下町162−1 横浜飛栄ビルニューライフ元町201
rigoler.chinatown@gmail.com
Web / Twitter
横に広いリゴレです!
— よこはまのボードゲーム屋さん リゴレ (@rigoler_) 2017年8月16日
中華街の隠れボド屋です。 pic.twitter.com/jC7UGO66LO
ホビージャパン、冬の輸入ゲームリストを発表
ホビージャパンは今冬に発売する予定の輸入ゲームのリストを発表した。外国語版に日本語ルールが添付される。いずれも先月ドイツで開かれたエッセン・シュピールの新作。
ヘヴン&エール(Heaven & Ale)
ゲームデザイン:M.キースリング&A.シュミット、エッガートシュピーレ(ドイツ)
2~4人用、60~90分、7,000円(税別)、12月下旬発売予定。
エッセン・シュピールのスカウトアクションで6位に入った作品。プレイヤーは古い修道院の院長となり、神の御許でビール醸造所を運営する。ビール醸造の匠の技もそれを使うタイミング次第。最高のビールを作り出すためには、修道院の庭で作物を栽培し、その収穫に適切な数の修道僧を割き、樽を整えておかなくてはならない。
ゲームボードには環状のトラックがあり、これを4~5周して材料チップを集める。各プレイヤーの前には個人ボードがあり、そこにタイルを配置する。タイルは品質1~5の材料と4種類の修道僧があり、自分の個人ボードに配置したタイルを発動することができる。発動スペースはそれぞれ1回ずつしか発動できないが、修道僧を使って周囲にあるマスを発動することができるので、これを使って、配置したタイルをいろいろな方法で何度も発動させることが勝利の鍵だ。
決められた材料を一定の品質レベルまで上げるなど、さまざまな目標を達成することで勝利点が入り、その合計を競う。
Brewing beer in Heaven & Ale. Thinky fun! Will play it differently next time I've got the hang of the mechanics. #Bggcon17 pic.twitter.com/zGXpLyW0e9
— ivyhymn @ BGGCon (@Ivyhymn) 2017年11月18日
ダンジョン・ラッシュ(Dungeon Rush)
ゲームデザイン:ルスタン&エリ・ホカンソン、ストロングホールド(アメリカ)
2~5人用、12分、3,600円(税別)、1月下旬発売予定。
手軽に遊べるリアルタイムのアクションダンジョン探検カードゲーム。ラウタペリト社(フィンランド)が昨秋発売した作品の英語版である。プレイヤーは冒険者となって危険の待ち受けるダンジョンに突入し、邪悪な敵を打倒し、財宝を手に入れ、経験を経て、ダンジョンの支配者とドラゴンと対決する。
各プレイヤーはキャラクターを2人受け持ち、一人は自分の前の右に、もう一人は左に配置する。そして2枚ずつダンジョンカードを同時に公開し、一斉に自分のキャラクターの戦うモンスターのカードに手を触れる(左手は右キャラ、右手は左キャラの攻撃)。
モンスターは4種類の能力値(白兵戦、射撃戦、魔法、隠密)で戦い、モンスターを倒したらモンスターのカードはアイテムや装備品として、そのキャラクターの能力を強化できる。強力なモンスターに対しては力を合わせ、そのカードの上に皆が手を置かなければ倒せないぞ!
Monster cards from my new board game Dungeon Rush from Lautapelit.fi released at #essen2016 https://t.co/fJ1A3mD8Fw pic.twitter.com/hiqYxzMb7n
— Rustan Håkansson (@rustan_h) 2016年10月7日
トーレス(Torres)
ゲームデザイン:M.キースリング&W.クラマー、フッフ(ドイツ)
2~4人用、60分、6,600円(税別)、12月中旬発売予定。
2000年にドイツ年間ゲーム大賞を受賞した立体ゲームが帰ってきた。アクションポイントを使って城を建設し、騎士コマを城の上に移動させて、毎ターンより多くの点数を得ることを目指す。広さと高さを兼ね備えた城に登れば得点が高い。騎士コマの数には限る中で、アクションカードにより特別な行動をうまく組み合わせてよい城を取ろう。また、せっかく築いた城をほかのプレイヤーに奪われないよう、先を読んでおかなければならない。
First look at the new version of Kramer & Kiesling's Torres coming from HUCH! & friends at SPIEL 2017. (Art: Michael Menzel) --WEM pic.twitter.com/1efVQygZhu
— BoardGameGeek (@BoardGameGeek) 2017年1月13日
ボドゲde遊ぶよ!! phase 8-14
『バイソン将棋』日本語版、11月17日発売
ジーピーは本日、2人用ゲームの古典『バイソン将棋(Bison)』日本語版を発売した。ゲームデザイン・A.ランドルフ、2人用、8歳以上、30分、2300円(税別)。
オリジナルは1975年、『プレーリー(Prärie)』というタイトルでペリカン社(ドイツ)から発売された作品。故A.ランドルフのデザインで、幾度もリメイクされたが、今回の日本語版はピアトニク社(オーストリア)の2016年版に基づく。
非対称の2人用アブストラクトゲームで、バイソン(水牛)とインディアンのそれぞれに分かれ、交互にコマを動かす。バイソン側は敵陣の奥にある川の向こう岸に1頭でもバイソンを到達させれば勝ちで、インディアン側はインディアンと犬でバイソンの数を減らし、それを阻む。
バイソンは11頭いるが、いずれも前にしか進めない。対するインディアン側は酋長1人と犬4頭だけだが、縦横斜めに移動できる。犬は何マスでも動けるが、移動の障害になるだけでバイソンを取ることはできない。酋長はバイソンを取ることができるが、1マスしか移動できない。一長一短ある特性を活かして、目的を達成しよう。
内容物:ゲームボード1枚、バイソンコマ11個、酋長コマ1個、犬コマ4個、説明書
大阪梅田にボードゲームカフェ「ピエット」オープン
大阪・梅田に11月20日、ボードゲームカフェ「ピエット」がオープンした。地下鉄・阪急梅田駅徒歩7分、11:00~22:00、不定休。
お客様を楽しませる「ピエロ」とふしぎの国にアリスを誘った「ラビット」をかけ合わせた店名で、ボードゲームが気になってるけれども、きっかけがない方の入口を目指す。初めてでも分かりやすく、すぐに楽しめるボードゲームを中心に150タイトルほどを揃え、ルール説明も行う。
料金は1時間500円、3時間1000円、いずれも1ドリンクつき。飲み物はコーヒーやスムージー、食べ物はカレーやだし茶漬けのほか、近くのカフェ「雪ノ下」からスイーツを取り寄せられることもできる。
席は2階8席。3階は6~8人推奨で貸し切りもできる(平日9000円、土日祝12000円、現在オープン記念割中)。
梅田駅周辺は心斎橋周辺と並んで大阪のゲームバーの激戦区だが、ボードゲーム専門のカフェは中崎町の賽翁など多くない。トイラボカフェは今年6月に閉店し、現在予約制のボードゲームサロンとなっている。
ピエット
大阪市北区堂山町5-14/Tel: 090-6662-9870
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大賞作がパワーアップ『クイーンドミノ』日本語版、11月20日発売
テンデイズゲームズは20日、ドイツ年間ゲーム大賞を受賞した『キングドミノ』の後継作『クイーンドミノ(Queendomino)』日本語版を発売した。ゲームデザイン・B.カタラ、イラスト・C.ブーケ、2~4人用、8歳以上、25分、4000円(税別)。単体で遊ぶことも、『キングドミノ』の拡張セットとして遊ぶことも可能。
2017年のドイツ年間ゲーム大賞を受賞した『キングドミノ』に、要素を加えて戦略性を上げた作品。ブルーオレンジゲームズ社(フランス)から発売されたものをテンデイズゲームズがいち早く日本語版にした。
騎士によって地形から収入を得、土地を取得して建物を建てるとボーナスが得られるほか、塔をより多く建てることで女王コマを争ったり、ほかのプレイヤーがほしそうな建物を場から取り除くことのできるドラゴンなどが加わった。
また『キングドミノ』と組み合わせることで、広い領土にしたり、より多くのプレイ人数で遊べるようにしたりできる。『キングドミノ』ファンも、『キングドミノ』よりもっと戦略的なゲームを楽しみたい方にもお薦めの一品だ。
・テンデイズゲームズ:クイーンドミノ
・TGiWレポート:クイーンドミノ
「協同問題解決能力」と協力型ボードゲーム
経済協力開発機構(OECD)が2015年に行った学習到達度調査(PISA)の結果が今月発表された。PISAは従来、読解力やリテラシーを調べており、その結果がさまざまなかたちで日本の教育行政に反映されている。今回のテーマは「協同問題解決能力調査」で、みんなで力を合わせて問題を解決できるかのスキルが調査された。参加した世界52カ国・地域の中で日本の平均点は2位(1位はシンガポール)。
朝日新聞:協力して問題解決する力、日本の15歳は2位 OECD
この調査は、問題解決能力を12に分け、それぞれを問う問題が出題された。これらは、協調的な問題解決能力として(1)共通理解の確立と維持、(2)問題を解決するために適切な措置を講じる、(3)チーム構成の確立と維持の3つと、個別の問題解決プロセスとして(A)探究と理解、(B)表現と系統作り、(C)計画と実行、(D)観察と反省の4つをかけ合わせたものである。
Collaborative problem-solving skills for PISA 2015
こうして導き出される12のスキルは以下のようなものである。
(A1)チームメンバーの視点と能力を発見する
(A2)目標とともに、問題を解決するための共同作業の形式を発見する
(A3)問題解決のための役割を理解する
(B1)共有表現を構築し、問題の意味(共通点)を協議する
(B2)完成させるべきタスクを特定・記述する
(B3)役割とチーム構成を記述する(コミュニケーションの手順、取り決めのルールなど)
(C1)実行されるべき行動についてチームメンバーと相談する
(C2)計画を策定する
(C3)取り決めのルールに従う(他のチームメンバーにタスクの実行を促すなど)
(D1)共通理解を観察・修正する
(D2)行動の結果を観察し、問題が解決したか評価する
(D3)フィードバックを観察・提示し、チーム構成と役割を改変する
これらは協力ゲームでも実感することができる。お互いの性格や能力を理解し合った上で(A1)、どうやったらゲームに勝てるのかを相談し(A2)、そのために全体としてどのようなプレイングをすればよいのかを考える(A3)。その中で勝敗の鍵となるポイントを共有し(B1)、そのポイントをクリアするために必要な各自のタスクを導き出し(B2)、それをどう組み合わせていくか明らかにしておく(B3)。ゲームが始まった各自の手番の具体的内容を相談し(C1)、計画立てて(C2)、ルールに従って実行していく(C3)。そのうちに予期せぬ出来事があった場合はその都度方針を修正し(D1)、勝利に向かっているかをチェックする(D2)。ゲームが終わったら感想戦を行い、次回はもっとよい結果になるように手立てを整える(D3)。
協力ゲームと一口にいっても、『パンデミック』『花火』『マジックメイズ』『ザ・ゲーム』のようにプレイヤー全員で勝利を目指すものから、『スコットランドヤード』や『コードネーム』のようにチーム内で協力が求められるもの、さらには『脱出:ザ・ゲーム』や『アンロック』のように皆で相談して謎解きをするものまである。ゲームに応じて求められる協力のかたちは異なるとはいえ、この「協同問題解決能力」そのものが問われるといってもよいだろう。
さらには、「皆が楽しめること」ということを目的にすれば、ボードゲーム一般に敷衍することもできる。ほかのプレイヤーの経験や能力を加味してボードゲームを選び(A1)、分かりやすくインストして(A2)、一定の指針を理解しておく(A3)。ゲームの盛り上げ方を話し(B1)、そのための手番の行動を考え(B2)、ほかのプレイヤーとの思惑も織り込んでおく(B3)。ゲームが始まったら一体感を保ち(C1)、プレイの方向性を模索し(C2)、ルールに従って実行していく(C3)。必要に応じてゲームの進め方を変え(D1)、皆が楽しんでいるかを観察し(D2)、次回はもっと面白くなるように工夫する(D3)。
大人にとっても子どもにとっても、このようにして磨かれたスキルが現実社会の問題解決や娯楽で役に立つこともあるだろう。ボードゲームを何度も遊ぶうちに、実はこのような方法論が知らず知らずのうちに身についていくのである。普段遊んでいる間にでも、こんなことをちょっと意識してみるとボードゲームをまた違って視点で見ることができるかもしれない。
アニメ『王様ゲーム』『うまるちゃん』のカードゲーム、11月29日発売
スロウカーブは11月29日、『王様ゲーム The Animation~死のカードゲーム編~』と『干物妹!うまるちゃんR~うまるーん神経衰弱ゲーム~』を発売する。企画・プロデュース:上條誠(スロウカーブ)、ゲームデザイン:大野真樹(カラメルカラム)。アニメイト主要店舗で取り扱われるほか、ゲームマーケット2017秋にも出展される。
『王様ゲーム The Animation~死のカードゲーム編~』はホラーコミック『王様ゲーム』を原作とし、TOKYO MXなどで放送中の『王様ゲーム The Animation』をもとにしたカードゲーム。アニメに登場する男女合計48人のキャラクターが登場し、次々と変わる命令をクリアできないと脱落していくスリリングな展開を再現した。
手札の「数字カード」を使い切り、最後まで生き残ることを目指す。ところが「命令カード」によっては、一発で脱落することもあり、全員生存を目指すのか、あるいは自分だけ生き残ることを目指すか、緊張感を味わえる。3~8人用、12歳以上、10分、2000円(税別)。
© 連打一人 栗山廉士 金沢伸明/双葉社・エブリスタ/「王様ゲーム The Animation」製作委員会
『干物妹!うまるちゃんR~うまるーん神経衰弱ゲーム~』は、週刊ヤングジャンプ連載の『干物妹!うまるちゃん』のTVアニメをもとにして、「いろいろな姿のうまる」を探す特殊ルールのある神経衰弱。
いろいろな姿の「うまる」のペアを見つけていくが、「コーラ」と「ポテイト」の黄金コンビを獲得すれば、3枚めくれる「うまるの宴モード」が始まる。また、うまるの友だち (海老名、切絵、シルフィン) も特殊カードとして登場。最も多くのうまるカードを獲得したプレイヤーが勝利する。2~6人用、5歳以上、10分、1800円(税別)。
© 2017 サンカクヘッド/集英社・「干物妹!うまるちゃんR」製作委員会
『PSYCHO-PASS サイコパス』や『亜人』をテーマにした人狼ゲームを製作してきたスロウカーブの新作。いずれもゲームマーケット2017秋1日目、I026スロウカーブのブースで試遊・購入できる。
東京中野の「フローチャート」ボードゲームバーとしてリニューアルオープン
東京・中野のボードゲームバー「フローチャート」が17日、リニューアルオープンした。JR中野駅徒歩7分、平日17:00~0:00、土曜日13:00~24:00、日祝 13:00~23:00。
ボードゲームの遊べるダイニングバーから、近年の盛り上がりに影響を受け、お酒と食事とボドゲを融合させたコンセプトバーに進化。充実した料理や飲物メニューはそのままで、5卓24席で200種類のボードゲームが遊べるようになった。今後、ボードゲームをイメージした料理やお酒を出していく予定だという。
料金は平日1時間300円+1ドリンクオーダー、以降30分につき250円(最大2500円)。土日祝は5時間まで2000円、5時間以上 3000円(いずれも1ドリンク付)。12月2日と3日午後からは「ゲームマーケット後会」、年末年始は食事とお酒が楽しめるボドゲ忘年会&新年会プランとイベントを企画している。
フローチャート
東京都中野区新井1-14-1シェ・ユミB1F/TEL:03-5942-7570
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こっそり骨を盗み出せ!『ドギーバッグ』日本語版、12月9日発売
アークライトは12月9日、骨を盗み出す度胸試しゲーム『ドギーバッグ(Doggy Bag)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・A.ボッカラ、イラスト・A.キルマン、2~6人、8歳以上、20~45分、2800円(税別)。
『セレスティア』など幻想的なアートワークで知られるブラム社(フランス)が今夏発売した作品。19世紀のロンドンで、恐ろしいボス犬「フェイギン」が集めた骨を夜の間にこっそり盗み出すことを目指す。しかし、彼は片目を開けて寝ていたのだ。
毎ラウンド、各プレイヤーは自分のストックからフェイギンの袋に骨を入れる。そして失敗しないで何枚引けそうかをタイルを順番にとって決定。数字の大きいタイルを取ったプレイヤーから袋の骨を引いていく。黒い骨が出てしまったらバースト。多くのホネを盗もうとすると、その分だけフェイギンに見つかるリスクは高まる。
どこまで欲張るのか、誰が見つかってしまうのか。読み合いが熱い度胸試しのゲームだ。
内容物:犬袋1枚、役割マーカー8枚、戸棚タイル1枚、ホネ101本、ついたて6枚、親マーカー1個、コイン2枚、ルール説明書
オインクゲームズの新作『トロイカ』、GM2017秋先行販売
オインクゲームズは12月、タイルめくりゲーム『トロイカ』を先行発売する。ゲームデザイン&グラフィック・佐々木隼、2~5人用、7歳以上、20分、2200円(税別)。12月2~3日、ゲームマーケット2017秋(エリア2)にて特別価格の2000円で先行販売される。
ある星で3つ組み合わせると高価な宝石になる石ころを集めるゲーム。神経衰弱のように机の上にばらまかれたタイルの中から1枚を表にして、すでに表にされているタイルか、もしくは裏向きのタイルかのいずれかを獲得していく。全てのタイルが表向きになってしまうまでに「連番になるタイル3枚のセット」をどれだけつくれるかが得点になるが、「同じ数字のタイル3枚のセット」を最低ひとつはつくれないと、どれだけ得点を集めても無意味になってしまう。
さらに、隠してもっておける枚数の制限や、7のタイルだけほかより枚数が多いなどのルールが絡みあい、短時間ながら、ほかプレイヤーの顔をうかがったり、どう数字を組み替えるか考えたりと、頭を悩ませるゲームになっている。七角形タイルもオインクゲームズらしい、斬新なデザインで目を引く。
オインクゲームズは、今年のエッセン・シュピールに出展した『モダンアート(ドイツ版)』をゲームマーケット限定で販売する。こちらは版権の関係で一般発売されない。予約受付はこちら から。
内容物:鉱石タイル49枚、得点チップ3種計20枚、遊び方説明書(日本語・英語)
12/2~3に開催されるゲームマーケット2017秋で新作『トロイカ』(作者:佐々木隼)を発売します。 ある惑星で、燃料切れの中、3つ合わせて宝石にも燃料にもなる石をうまく組み合わせるゲームです。詳しくはこちらで→.https://t.co/KYtktrcxpn pic.twitter.com/X5ZwwUywgs
— Oink Games (@oinkgms) 2017年11月19日
栃木小山にプレイスペース「JELLY JELLY STATION」オープン
栃木・小山に25日、ボードゲームのプレイスペース「JELLY JELLY STATION」がオープンした。JR小山駅徒歩1分(TSUTAYAロブレ店内)、9:00~24:00、無休。
渋谷・池袋・水道橋・下北沢・横浜・福岡天神と6店舗のチェーン店を構える業界最大手のボードゲームカフェが新規に開いた新しいプレイスペース。約200種類のボードゲームが遊べ、購入もできる。
料金はワンドリンク付きで5時間まで1000円(税別)。以降は1時間ごとに+100円と破格のお値段だ。Wi-Fi・電源あり、飲み物・お菓子の持ち込みOK。
栃木県内には4月に宇都宮で「こみゅにてぃスペース with U」がオープンしたが現在閉店しており、ボードゲームの遊べるカフェバー・プレイスペースとしては「よろずや食堂 」(日光市)と合わせて2件に留まる。東北新幹線も止まる駅のすぐそばにできたことで、一般層が立ち寄ることが期待される。
JELLY JELLY STATION
栃木県小山市中央町3-7-1 ロブレ2階/TEL:0285-30-7007
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ボドゲde遊ぶよ!! phase 8-15
みんなの力で物語を紡ぐ『ストーリーライン:フェアリーテール』日本語版、12月9日発売
アークライトは12月9日、みんなで物語を作るカードゲーム『ストーリーライン:フェアリーテール(StoryLine: Fairy Tales)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・G.マリ、イラスト・、3~8人、8歳以上、15~30分、2500円(税別)。
イタリア人ゲームデザイナーの作品でオリジナルは2016年に発売された作品。続編の怖い話編も発売されている。「むかしむかし」から始まる物語を、プレイヤー全員で一緒に紡いでいくゲームで、『ワンス・アポン・ア・タイム』(1993年)に近いが、大喜利ゲームの要素が加わっている。
毎ラウンド1人のプレイヤーがナレーターとなり、ナレーターカードを読み上げる。そこに指示されたキャラクター、場所、アイテム、イベントを、ほかのプレイヤーは手札から1枚ずつ出し、ナレーターがその中で一番好きなものを選ぶ。選ばれると得点。ナレーターを交替して物語を進め、「いつまでも幸せに暮らしましたとさ」で物語が終わったとき、最も得点の多いプレイヤーが勝者となる。
100種類から生み出される物語は二度とないユニークなものになるだろう。インパクト重視でいくか、自然な流れ重視で行くか、みんなの性格が反映された物語はどのようなものになるか?
内容物:ナレーターカード30枚、ストーリーカード100枚、トークン21個(カードサイズ88mm×57mm)
カジノで虚虚実実!『ババンク』日本語版、12月2日発売
ニューゲームズオーダーは12月2日、ゲームマーケット2017秋にてカジノの心理戦を描いたボードゲーム『ババンク(Vabanque)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・B.フェデュッティ&L.コロヴィーニ、アートワーク・タンサンファブリーク、3~6人用、12歳以上、30分、4500円(税別)。
オリジナルは2001年、ウィニングムーブズ社(ドイツ)から発売された作品。海外ではあまり評価されなかったが、翌年の日本ボードゲーム大賞・入門者部門で3位となり、今日においても愛好者の人気を保っている。オリジナル以外の外国語版が出版されるのは初めて。作者のひとりであるB.フェデュッティは自身のブログ で「ほとんど忘れられたゲームで、私もデザインの経緯すら覚えていなかったが、日本の誰かが思い出してくれて新しい命を与えてくれた」と記している。
タイトルは「銀行に行く=全額を賭ける」という意味のギャンブル用語。カジノには12のテーブルがあり、チップを置いて各テーブルのレートを決める。その後、レートを倍加するカード、誰かが取った賞金をそっくり頂戴するトラップカード、何の効果もないダミーカードを裏向きにおいてテーブルを操作する。カードを置いたら、どのテーブルで勝負をするか、自分のコマを移動させ、コマの移動が終わったらカードをオープンして配当になる。
レートの高いテーブルにはカードがたくさん置かれ、欲張りなのかイカサマ師なのか、裏をかいた策略家なのか迷うばかり。しかもレートは後半どんどん上がっていき、裏の裏、裏の裏の裏......という駆け引きは一層熱くなる。オリジナル版ではプラスチックのパネルだったチップはカジノチップをイメージしたものにグレードアップされており、モノとしての魅力もあふれた渾身の一作だ。
今回のババンク日本語版については、中核的な内容物であるチップについて、カジノチップをイメージした木製コマの円柱とし、さらに額面の印字を施しました。昨今のボードゲームではあまり採用されないタイプのコンポーネントですが、ドイツボードゲーム的な満足感と利便性の両立を目指してみました。 pic.twitter.com/VbfUtVxaqv
— New Games Order (@NewGamesOrder) 2017年11月14日
リバーボート(Riverboat)
大農場の夢は儚く
19世紀初頭のアメリカ・ミシシッピ川沿岸でいろいろな野菜を育成・販売するボードゲーム。今年のエッセン・シュピールの新作で、作者はM.キースリング。『アズール』『ヘブン&エール』『リワールド』にこの作品と、一挙に4タイトルが発表されている。イラストはルックアウト社ではおなじみのK.フランツである。
ゲームは5フェイズに分かれ、これに対応する5枚のフェイズカードを時計回り順で取るところから始まる。2周目もあって全てのフェイズカードが取られるのと、フェイズの順番は固定なので、『プエルトリコ』のようなバリアブルフェイズ・システムではない。しかし、各フェイズカードをもっていると手番が先というだけでなく、ボーナスも与えられるので、ここからすでに考えることは多い。各フェイズは、そのフェイズカードをもっているプレイヤーから行う。
フェイズ | 全員が順番に行うアクション | フェイズカードのボーナス |
---|---|---|
1 | プレイヤーボードに労働者を配置する | 追加の労働者 |
2 | 労働者を置いたところに畑タイルを置く | 1金 |
3 | 作物を収穫して出荷する | 港の親方が1マス進む |
4 | 得点カードを取る | 1点 |
5 | 鑑定人で得点する | 1金/港の親方/出世 |
第1フェイズは労働者の配置。フェイズのリーダーが1枚ずつカードをめくり、各自対応する地形に労働者を置く。できるだけ密集させて配置したほうが、次のフェイズで畑を耕しやすい。第2フェイズでは、労働者を配置したマスのかたちに沿って、中央から畑タイルを取り、労働者の下に敷く。ここでも同じ作物をできるだけ近づけたほうが、次のフェイズで効率よく出荷できる。第3フェイズは作物を1種類指定して、その畑にある労働者を取ることで、その数に応じた船タイルを獲得する。この船タイルはいろいろなボーナスがあるほか、ゲーム終了時には港の親方の進み具合に応じて追加得点もある。
第4フェイズは自分の畑の状況に応じて得点が入るカードを取る。しかし得点になるのは取ったときではなく、第5フェイズで鑑定人を置いたときである。そのため序盤では得点化せず、その方向で畑を成長させて大量得点に結びつけてもよい。
第5フェイズまで終わったらフェイズカードを戻し、スタートプレイヤーを左どなりに交替して次のラウンドへ。4ラウンドで得点を競う。
基本は畑を大きくして大量出荷を狙うゲームだが、それと対立する得点要素が、ニューオルレアンへの出世である。このボーナスを得ると、自分の労働者を中央ボードに送り込まなければならない。ゲーム終了時には出世した労働者の数が多い順に得点が入るのだが、畑で働く労働者がいなくなるのが悩ましい。ほかにも畑に置いて鑑定人で得点化する井戸や小屋もあって一筋縄ではない。
4人プレイで90分。労働者や作物をまとめるのは運や駆け引きもあって容易ではなく、それを補うコインの使い道が勝敗を分けたようだった。ここぞというところでコインを投入し、大得点源を作った鴉さんの勝利。欲しいものを取るタイミングをほかのプレイヤーとずらして、競合しないようにしていたのが上手い。
言語依存がなく、アイコンも分かりやすくて、ルールの消化よりもほかのプレイヤーとの駆け引きにたっぷり時間を使える作品。欲しいものが取られたら次善の策、それもできなかったら次の次の策と考えていくのが面白い。
Riverboat
ゲームデザイン・M.キースリング/イラスト・K.フランツ
ルックアウトシュピーレ(2017年)
2~4人用/10歳以上/90分
『カタン:ゲーム・オブ・スローンズ』日本語版、12月2日発売
ジーピーは12月2日、ゲームマーケット2017秋にて『カタン:ゲーム・オブ・スローンズ(A Game of Thrones: Catan)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・K.トイバー&B.トイバー、3~4人用、14歳以上、60~75分、8900円(税別)。拡張ではなく、本セットだけで遊ぶことができる。ゲームマーケット会場では限定100個。
全米No.1大ヒットドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』と、歴史に残る超大ヒットボードゲーム『カタン』がコラボしたスペシャル版。今秋のエッセン・シュピールで限定販売された新作が日本語化された。
プレイヤーはドラマに登場する冥府の守人「ナイツウォッチ」となり、攻めてくる野人から領土(ギフト)を守ろう。与えられたミッションをうまく達成できたプレイヤーが新しいロード・コマンダーと呼ばれるのだ。『カタン』のゲームシステムはそのままに、ボード上でドラマシーンを追体験できる。
ゲームマーケットでは会場内イベント「リアルカタン」が行われる。ジーピーのブースで参加者シールと特定の資源が渡され、シールを目印に通りかかった人と資源を交換する。資源が5種類集まったらジーピーのブースで応募して、抽選でゲーム・オブ・スローンズ版カタンやエジプト版カタンが当たる。エッセン・シュピールの会場内でも行われていたイベントで、ゲームマーケット参加者同士で交流しよう。各日500名まで、参加無料。
内容物:駒128個、カード131枚、ゲームボード1セット、ダイス3個、壁面セクション4個、カードトレイ2個、3人用数字チップ1枚、ルールブック1冊、ルールリファレンス1冊
ついたての表裏で鬼ごっこ『キョンシー』日本語版、12月2日先行発売
ホビーベース/イエローサブマリンは12月2日、ゲームマーケット2017秋にて『キョンシー(Gangsi)』日本語版を先行発売する。ゲームデザイン・M.A.カサソラ、イラスト・B.デュトレイ、2~5人用、8歳以上、20分、3500円(税別)。
『呪いのミイラ(Fluch der Mumie、2008年)』を栢龍玩具(香港)が昨年リメイクしたもの。追いかけてくるのはミイラではなく、キョンシーである。キョンシーのお墓に忍び込み、指定されたお宝5種を、キョンシーに3回捕まる前に集めよう。
1人のプレイヤーがキョンシー役、ほかの全員がトレジャーハンターとなり、立てて置いたボードの両側に座る。マグネットのコマを使い、キョンシーの動きはトレジャーハンターから分かるが、トレジャーハンターの動きはキョンシーから見えない。キョンシー役のプレイヤーは、獲得したお宝とダイスからトレジャーハンターの位置を推理して捕まえる。
キョンシーが同じマスに止まるとマグネットアクションでカチリと捕まるギミックがスリルに輪をかける。キョンシーに捕まるか、キョンシーを出し抜いてお宝を奪えるか。ドキドキハラハラの追跡ゲームだ。